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理事長挨拶

理 事 長 挨 拶

 立秋を過ぎたとはいえ、連日、猛烈な暑さが続いています。首都圏では極端な雨量をともなった豪雨災害が起きて、死者まで出るような被害状況でした。地球温暖化の波がどんどんと押し寄せてきているのが実感です。すでに回復不可能な地点まで来てしまっているとの専門家の警告も発せられています。その真偽はさておき、温暖化対策が待ったなしであることは間違いないでしょう。私たちが日常生活で気を付けることも多々あるには違いないと思いますが、その影響力の大きさからして、大規模開発や大量エネルギー消費をともなった企業活動の在り方自体を国際的視野で方向転換することを抜きにしては根本的な解決は不可能だと思います。そして最大の温暖化要因が戦争であることも忘れてはならないでしょう。

 さて、今回は当法人が行っている高齢者介護事業について触れてみたいと思います。当法人は、介護事業として「住み慣れた地域で安心して住み続けたい」という多くの地域の方々の願いに応え、京都民医連と力を合わせて20004月に老人保健施設(老健)を開設しました。これを出発点に特別養護老人ホーム、グループホーム、訪問介護事業などを運営してきています。しかし残念ながらここのところ厳しい経営状況が続いています。2025年度も前年より改善したとは言うものの1000万円近い赤字を計上しました。理由の一つとして、法人介護事業全体のうち収入規模で8割を占める老健が、経営的に厳しい状況にあることが挙げられます(詳しくは法人ホームページの財務状況の項目を参考にしていただきたいと思います)。

 

(イラスト)平行棒での歩行訓練のイメージ

平行棒での歩行訓練のイメージ

 

 背景には入所者が増えない状況があります。老健はご自宅での生活に戻ることをめざす施設ですが、在宅での生活が極めて困難になってきています。地域の高齢者の実態を見てみると、65歳以上の高齢者のいる世帯は前年とくらべて653000世帯増加し、全世帯に占める割合は50.3%と半分を超えています。また65歳以上の高齢者のいる世帯の内訳を見ると、「高齢者単独世帯」が32.7%で最多となり、「夫婦のみの世帯」が31.8%と続いています(2024年国民生活基礎調査)。さらに2024年の介護報酬改定で訪問介護報酬が減らされたこともあって、訪問介護事業所が廃業や倒産に追い込まれる事態が続いています。家庭と地域に高齢者の安心できる生活を支える余裕はなくなってきている実態がうかがえます。こうした背景からおのずと、家庭生活への復帰を目指す老健よりは、終の棲家になりうる特別養護老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などが好んで選ばれる傾向が目立ってくるわけです。

 

私どもの法人として、今後の介護事業の存続・発展のためにさらに検討を深めていかなければなりませんが、それと同時に、高齢者が(もちろん子どもたちや働き盛りの世代の人たちも)安心して暮らせる地域とはどういうものか?医療や介護・福祉の役割とあるべき姿はどういうものか?地域の人たちと一緒に考えていくことが求められていると考えています。


 

 

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