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給食室から

給食室から

 

 ~給食室よりメッセージ~

 

・「食べること」は「生きること」

 乳幼児期の子どもにとって、生活の基本は、食べる 寝る 遊ぶ まずは食べることから始まります。「食べること」は「生きること」で、体を育て心を育てるもとをつくるものだと思います。

 

・おいしいにおいに誘われて

「きょうのごはんなに~?」「おやつは~?」
お昼ご飯の時間が近づくと、クラスから子どもたちが降りて来て、給食のカウンターは子どもたちのかわいい笑顔でいっぱいになります。給食室はホールの前にあり、幼児クラスになるとホールでご飯を食べるようになるので、カウンターの大きな窓からみんなの姿がよく見えます。

 

・安全な食材を選んで

 保育園開設当初にくらべると、『食』も大きく変わってきたように思います。レトルト食品、コンビニエンスストア、外食産業などの普及で、「どこに行ってもお金を出せば食べたい時に食べたいものがいつでも手軽に食べられる」ようになり、『便利』になったように思いますが、その反面、着色料や保存料などの添加物、遺伝子組み換え食品など、今まで人体に入ることのなかったもの、本当に体への影響がないのか心配になるものが、多くを占めるようになってきたように思います。また、『食』の欧米化や、家庭での食生活の変化の中、白い鳩保育園として『食』をどのようにとらえ、考えていくのか、何を大切にしていくのか、常に園全体でも話し合い、作っています。

 

・栄養のバランスよく

 給食では、家で作られることが少なくなった昔ながらの伝統食を取り入れ、和食中心の献立にしています。昔から作られているおかずは、栄養のバランスも良く、現代人に不足しがちな野菜や豆類、魚介類、海草類もたくさん摂取できるので、カルシウムや食物繊維、鉄分が取れ、我々日本人の体質にも一番敵した献立といえます。

 

・旬の食材を使って

 また、味覚を育てるためにも、添加物や農薬の少ないものを選び、旬のものを取り入れ、おだしも、カツオ、ジャコ、コンブ、鳥ガラなどを使っています。カレーやシチューなどのルーも手作りで作って、素材の味をいかすため、薄味で調理しています。おやつも手作りを基本に、糖分や塩分、油を控えた、子どもたちの楽しめる中身を考えています。

 

・クッキング保育

 季節を感じてもらうため、よもぎ摘みやしいの実拾い、えだ豆の豆取りや、とうもろこし、玉ねぎの皮むき、蕗のすじ取りなどをします。子どもたちも大好きで、食材に直接触れたり見たりすることで、調理することが身近に感じられ、楽しさを知ってもらう機会になっています。大根やさつま芋、トマトや玉ねぎなども自分たちで栽培していますが、食材が育つまでの過程、作ることの喜び、大変さを経験してもらえればと思っています。「クッキング保育」では、食材を切ったり混ぜたり調理することで、食べるまでの見通しをもち、自分たちで作った喜び、みんなでいっしょに食べる喜びがあります。他のクラスの子どもや大好きな先生たちに喜んでもらえた時の何とも言えないうれしい気持ちなどを味わういい機会にもなっています。これからも年齢や発達段階をとらえ更に楽しいクッキング保育を進めていきたいと思います。

 

・離乳食 ―味覚・咀嚼(そしゃく)を育てる―

 満5カ月、白米一さじから始まり、前期5~6カ月(ドロドロ~煮つぶし)、中期7~8カ月(みじん)、後期9~10カ月(白米+野菜4品+たん白質=ササミ、豆腐、白身魚)と月齢に合わせて、無理のないよう進めています。特に離乳期は食への第一歩。食べること大好きな子どもに育ってほしいと願いながら毎日作っています。

 

・食物アレルギー除去食

 近年アレルギーという言葉がよく聞かれるようになり認識度も高まってきていますが、わが園ではまだまだ世間一般に知られていない頃から、(一人でも多くの子どもたちと同じものが食べられ、共感するうれしさ、楽しさを味わわせてあげたい。)そんな思いから除去食を始めました。しかしそのための人員加配もない中、給食室だけでは限界があり、作る側、食べさせる側、親、それぞれの立場で話し合いを重ねながら除去内容も無理のない範囲で親の負担も軽くなることもさぐり対応してきました。近年アレルギーの子どもは増加し、病状も食物アレルギーに留まらず多様化し、難しくなっていますが、子どもたちの思いを考えると「きょうはみんなと同じ物食べられるの~?」「一緒だって~ !!」と同じ物が食べられた時のうれしそうな笑顔は大切にしてあげたいと思います。